明石の鯛や明石の蛸(たこ)のおはなし
以前、明石のタコを食べたいので、わざわざ明石まで、
しかも「明石焼き」を食べに行った友達の話です、
本場兵庫県明石なので、とうぜん明石のタコを期待するわけですが、
店員さんに聞いたところ、
モロッコです
( ̄▽ ̄;)
一人前600円とかなんとか、
高速代とガソリン代と使って、往復3時間半
おれはわざわざモロッコの真蛸を食べにここまで来たんじゃない、しかも今日はデートだぜ!
と、笑い話をしてくれました(笑)
いやいや、実際、これはよくあることで、
例えば明石の鯛を地元で食べようと思うと、
特殊な仕入れルートを持っている飲食店でないと、
なぜか、同じ天然物でも長崎の五島列島からとか、
また北の三陸もの(青森・岩手・宮城県沖)が並んでいたりします(笑)
オイオイ!ここは兵庫県明石市だろ?
明石海峡はどうなった(笑)
しかし残念ながら、明石の鯛は漁場から直接(産直)か、
もしくは仲買を通さず、市場から直接東京の料亭(もしくは築地市場)= 現在は豊洲 =
に流通していくのです、
ぼくも魚屋に「あの細長い魚体の明石の海峡に揉まれた鯛は入んないですか?」
と聞いたことろ、
「いや〜、えげつない値段言われるんで買えないんですよ」と言われました、
東京へなら、流通費用もぜんぶみてくれて、kg1万円とかで引き取ってくれる、
「あんた、この2kgの鯛、2万円で買ってくれますか?」と言われたそうです、
これは魚介類だけに限らず、一級品ならぬ超一級品はみんな東京へ流れます、
やはり商売ですから、より高く買ってくれるところへ販売しますよね、
実際に、農家の人も、艶々(ツヤツヤ)のとびきりの野菜はお金に換えて、
二級品・三級品などの出荷できないものを地元販売や自家消費されます、
味は変わらないですからね、
他にも、和歌山の湯浅醤油や有田みかんなどでも、
面白い現象が起こっています、
以下、おもしろいですよ^^、⬇️
昔、釣りの帰りに湯浅醤油が有田みかんと共に、
道端の掘建て小屋(ほったてごや)に並んでいたので、
「お、せっかく和歌山に来たのだから買って帰ろう」と、
醤油を2本と、みかんを一箱買って帰りました、
ところが帰って、値段を嫁に告げたところ、
「高いな、スーパーの方が安いんちゃう?」と言われました、
「なぬ?それはおぬしまことか?」(笑)
明くる日、調べにスーパーに出かけてみると、
確かに、現地で購入した湯浅醤油より安く売られていました(-_-;)
どゆこと???
つまりはこういうことです、
大量に買ってくれる大手スーパーや巨大流通網を持つ酒屋などが
安く仕入れて、わずかな利益をのせて小売りしています、
となると、メーカーである地元の会社は値段を目一杯叩かれているので、
どうしても、一本単位の販売価格は卸値より高くなってしまうわけです、
それを僕は「地元で買うんだから安いに決まってる」と考えたわけですね、
ところがどっこいでした(笑)
またみかんも「あまり美味しくないんですよ」ていうか「甘くなかった」
これも、いいものはどんどん都市部へ販売されて、それも高値で買ってくれる
東京・大阪・名古屋・福岡、ですね、
それで地元には二級品以下しか残っていない、
それを僕は……以下同(笑)
でもその時思いましたが、この状態では、
地方活性化や、地元の評判を上げていこう、
また観光業界を盛り上げていこう、などなどの
施策への反動になってしまうなと思ったものです、
いわば、裏切られた気分になるわけですよ、
先の明石焼きのタコがモロッコ産であったのと同じことです、
どうなんですかね「地産地消」とかも昨今言われていますが、
流通にかかるエネルギーは相当なものです、
いいものや、地元でとれるものは地元で売ったり、
消費する方がいいと思うんですけどね、
経済効果を最優先するとどうしてもこういうことが起こり得ると思います、
それよりも観光資源のことや、地元地域の発展を考えた方がいいのでは?
過疎化がすすむ地域へ、そこでしか買えないモノを求めて
都市部から人々やお金が流入してもらう方が良いと思うのは僕だけでしょうか…
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